君のためなら千回でも [映画]
★★★★★★★ ラスト1分で ★★☆
http://eiga.com/official/kimisen/ (君のためなら千回でも 公式サイト)
「君のためなら千回でも」。
恵比寿ガーデンシネマにて観てまいりました。
ありますね。
ラスト1分で評価が2個上がる映画というのは。
ありますね。
…いや、誤解しないで下さい、
あったから書いてるんです、こうして。
実際に。
実際にそういう映画を観てきたから、こうして書いてるんですよね。
うん、無かったら書かないですよ。
こんな事。
うん。
今までそういう事は書いたことはないですね。
ラスト1分で評価が2個上がらないのに、2個上がったとか。
書いたことはなかったですよ。
このブログで。
ノッテたなぁ~~~( >Д<)
いや、もうノリノリじゃないですか。
この監督さん。
アイデア湧いてきてしゃーない…みたいな。
ストーリー思いついてしゃーない…みたいな。
いや、ほんとそーじゃないですかね。
たぶん、この監督さんの一番良い時期に撮ってますよね。
これはね。
それがスンゴイ、映像からも伝わって来てましたよ。
そのノリノリ具合が。
だから、スンゴイ揺れてましたよね、スクリーンが。
ノリノリで。
…あ、でも、これはなかったかな。
…あ、そんな、揺れてたら映画観れないですもんね。
…これはなかったですね。
ま、一応原作はあるみたいですけど。
そして、その原作からして中々の評価は得ているみたいですけど。
いや、それでもこれはノリノリでしょ。
ねぇ。
「え、ちょっと、どうしよこれ(笑)
止まらへん(笑)」
…みたいな。
そういう感じ、確かにありましたよ。
うん。
”無名の新人作家のデビュー作ながら、
全米300万部突破の大ベストセラーとなった小説を映画化。
戦乱以前の“中央アジアの真珠”と呼ばれていたカブールの日常、
そしてソ連軍侵攻とタリバン台頭まで、素顔のアフガニスタンが描かれてゆく。
30年の月日を描いた壮大な物語を2時間にまとめつつ、
スケール感を失わない脚本も秀逸。”
ん~、だから先ほども言いましたけど、
原作からして素晴らしいんでしょうねぇ。
もちろんっ、読んでないです。
それは。
もう、毎度毎度申し訳ないんですけど、全く読んでないんですね。
いやでも、分かりますよねぇ、その良さっていうのは。
うーん。
ですが、それだけでは決してない。
原作が良ければ、それだけで映画も面白いのか…と言われれば、
それはハッキリとノーと答えましょう。
それはもう、言わずもがななワケですけども。
それはもう、数々の映画がそれを証明してきたワケですけども。
いや、だからね。
何が凄いってその移り変わり?なんですよね。
だから、スンゴイこの映画っていうのは、
序盤、中盤、終盤、そしてラストで、もう全然違う映画を観ているような。
そんな感じすらしてしまうほど、移り変わり?が激しいんですよ。
だから、四部作みたいな感じなんですよね。
二時間の中に詰め込んだ。
四部作なんですよ。
これは決して大袈裟ではなく。
四季ですよね。
だから。
ほんとに。
…んん、まぁ、なんか例えてみましたけど、
これがイマイチどういう事か自分でも分からない。
うん。
四季に例えてみましたけど、どうしていいか自分でも分からない。
ええ。
そこは、ほんとに申し訳ないです。
いや、でもほんとにそうなんですよねぇ。
だから、最初はほんとに典型的な中東系の映画を観てるような。
そんな雰囲気なんですね。
どこかほのぼのとした雰囲気もありつつ、
どこか安っぽい感じもありつつ…みたいな。
そしてこう、あちらの映画によくあるような、
少年時代の淡い思い出を映し出しつつ…みたいな。
なんか、そんな感じがしばらくの間ありましたよね。
しかし、それが中盤になってきて、次第に様子が変わってくる。
ソ連軍の侵攻に合わせて、
この主人公の少年たちの置かれる環境も激変してしまう。
…ま、その辺は、いわゆる戦争モノ?みたいな感じですよね。
そしてそして、さらに時が経つにつれて…
…っていう、んんんん~、まぁそういう感じなんですよ。
皆までは言いませんけども。
うん、だから、ほんとに、
最初に観たタイトルコール?というんですか、あれは。
その頃の印象と、
最後まで観終えた時のこの映画の印象というのは、全然違ってましたね。
これはホントに。
凄く、そこが面白いなぁ~と思いましたねぇ。
うんうん。
そこはやっぱり、監督さんの力量でしょう。
ねぇ。
だって、これももう、当然と言えば当然かもしれませんが、
完全に原作を網羅できてるワケでもないじゃないですか。
時間的な都合やなんやかんやの理由で。
でも、それでも、しっかりとこの物語を伝える事ができたというのは、
やっぱり、その原作からの取捨選択の仕方がお見事なんでしょう。
その必要な部分と必要でない部分。
どうしても伝えたい部分と、やむなく諦めざるを得ない部分。
そこを選ぶセンスがやっぱり良いんですよ。
間違いなく。
いや、イイね。
これね。
うん。
そして、これはもう、
どうしても書かなくてはいけないんですけども、
このお父さんね。
主人公のお父さん役のこの人。
いや、素晴らしいと思いましたよ、この方は。
この方…うん、もちろん演技とかそういうのもそうなんですけど、
その描き方みたいなものもね。
この父親像の描き方とでも言いましょうか。
いや、これはほんとに。
近年稀に見る父親像だったですよ。
ほんとに冗談抜きで感動してしまいましたから。
ちょっと、普通に泣きそうになりましたから…。
も、ホント…。
なんでしょうか、これは…。
間違いなく助演男優賞をあげなくてはいけない。
間違いなく最優秀助演男優賞をあげなくてはいけない演技なんですよね。
でも、確か、
先ごろのアカデミー賞では、この人選ばれてなかったですよね。
ねぇ。
だからもう、ほんと、
意味ないんじゃないかなと思いますよね、アカデミー賞とかって。
どこを観てたら、この人をスルーできたのか。
解らないですよ。
ほんとに。
最初はこう、
厳しいだけのちょっと嫌な父親なのかな…っていう感じでした。
しかし、それが徐々にそうではない事が分かってきて、
厳しい事も言うけれども、至って真を得た事を息子にも伝えて。
そして、ほんとにこれが感動してしまったんですけども…、
あのソ連軍が侵攻してきて祖国から逃げる際のシーンですよね…。
ここは、ほんとにシビレました…。
シビレましたね…。
カ~~~~~~ッコっいいぜ…。
ちょっとお父さん、カ~~~~~~~~ッコっ良過ぎるぜ…。
それは…。
それはねぇぜ…。
それは近年稀に見る父親像だぜ…。
ねぇ…。
でまた、これをほんとに、さりげなく描くでしょ…。
もう、そこがタマラナイんですよ…。
当たり前のように描きますからね…。
いや、ほんとあそこは近年稀に見る名シーンだと思いますね。
私、個人的には。
…いや、違うんです、
ああいうシーン自体は別に珍しくもなんともないんですよ。
ああいうシチュエーション自体は他の映画でも全然あるんですよ。
でも、この映画のそれは、他のそれとはまたちょっと違う。
だから、父親だという事を凄く意識してたと思うんですよね。
このお父さんも。
ひょっとするとですね、
このお父さん一人なら、一人であの車に乗っていたなら、
ああいう行動は取らなかったのかもしれない。
ああいう事態になったとしても、スルーしていたのかもしれない。
でも、あの時、あそこには息子がいた。
隣には自分の愛する息子がいたんですよ。
とは言え、別に息子に良い所を見せたかったわけではない。
別に、息子に自分のカッコイイ所を見せたかったわけではない。
そんな事で銃を持った兵士に食って掛かったわけではない。
ましてや、ただの安っぽい正義感だけでもない。
そんな事で自分の命を捨てるような真似をしているわけではない。
そうだと思うんですよね。
ただ、息子の前だけではそういう事をさせないよ、と。
ただ、自分の息子の前だけではそういう事をさせるわけにはいかないよ、と。
もう、ぶっちゃけこれだけのような気がするんですよ。
ただ、こういう事態になった時に男としてどうするべきかを。
それを息子に教えたかっただけ。
ほんと、ただこれだけのような気がするんですよね。
というのは、その国境越えでの、まさにそのシーンでの父親の台詞、
「勇気がどういうものか教えただろ…!」
…これですね。
これを聞いたときに、ああ、そういう事かと。
思いました。
ああ、この行動の意味はそこにあるのかと。
思いましたね。
それ以前にもちょっとありましたよね。
この息子に対しての苦言とでも申しましょうか、
「自分を守れない子供は、誰一人守ることができない大人になる」
…っていう。
だから、そういう大人にだけはなって欲しくはない。
その想いから、その想いだけで銃を持った兵士にも一歩も引かず、
自分の命を失くす事にもなりかねない事態にも関わらず一歩も引かず。
そうやって息子にその想いを伝えた。
伝える事ができた。
こういう事だと思うんですけどねぇ。
そうなんですよ、その伝わっていたというのがこれまた、
後にちゃんと分かるんですね。
それが分かるシーンがちゃんと用意されているんですよ。
これもまた、さりげなく。
全然、あの時のあれがあったから…みたいな感じじゃなく。
うん。
もぉ~~~、そこがもう、ほんとに良いんですよ~~~。
もぉ~~~~。
…いや、ほんとに、これはちょっと力が入ってしまいましたね…。
なんかすいません、一人で盛り上がっちゃって…(爆)
うーん、まだあるんですけどねぇ、このお父さんについては…(爆)
そうそう、あともう一つだけ。
あのねぇ~、
だから、この国境越えのシーンの後ですよね。
いきなり、そこから10年後?くらいに飛ぶんですよ。
で、住んでいる場所もアフガニスタンからアメリカへ。
ここがまたニクイんですよ…。
この監督は…。
くっそぅ…。
ようはその、いきなり10年後とかになっても、
こちらは困惑するじゃないですか、観てる方としては。
どうしても、その間の空白が埋めきれずに、
物語としても薄味にならざるを得ない。
ような気がするんです。
とは言っても、時間の尺の都合上削らざるを得ない部分でもある。
では、そこで、この監督は一体どうしたか。
3カットでその10年を伝えてきましたよね。
わずか3カットで。
というのはですね、
この父親というのは、アフガンでは結構なお金持ちだった。
でも、アメリカに逃げてきたから無一文になってしまいますよね。
なので、アメリカではガソリンスタンドの店員として働いている。
いわば、落ちぶれてしまった…とも言えなくも無い。
そんな現状をまず見せる。
まず、それが1カット。
そして、その直後、
ビシッとしたスーツ姿に着替えて何やら嬉しそうに鏡を見る父親。
しかし、そこに映し出されている部屋は、
以前に住んでいた家とは比べ物にならないような粗末なもの。
次のシーン。
大学の卒業式に出席する父親とその息子。
その息子の晴れ姿を見て笑いかける父親。
はい、これで2カット目。
最後、その足で酒場へと卒業祝いをしに来る親子。
そこでの父と、成長した息子の会話。
「将来は立派な医者になるんだろ」
はい、来ました3カット目。
どうですか、これ。
何言ってるか全く分からないでしょ(爆)
いや、違うんです。
ようはですね、
故郷のアフガンを無一文で追い出されてアメリカにたどり着き、
以前とは比べ物にならないような粗末な部屋に住み、ガソリンスタンドで働きながら、
しかし、それでもなんら腐ることなく息子と共に生きて、
そして、将来は医者を目指せる程の環境を息子にだけは与えてきた。
はい、これでどうですか。
そんな父と子の10年間が目に浮かぶようじゃないですか。
父親のプライドだけは捨てずに生きてきた、
そういう”男の生き様”が目に浮かぶようじゃないですか。
もう、ほんとそうなんですよ…。
カッコイイわぁ…。
だから、まだこれだけじゃないんですからね、ほんとは…。
まだ、ありますからね…。
いや、でももう、書きませんけど…。
いい加減シンドイんで…。
あの~、だから、
こういうのってあんまり感情移入する事ってなかったんですよね。
正直。
映画で、物語で、”父親を想う息子”…
みたいな構図はよく出てくるとは思うんですけど、
でも、ま、別に言っちゃえば物語の中の話ですからねぇ。
そんなにそこは、移入する事もなかったんですけど。
でも、今回ばかりは違いましたねぇ…。
今回ばかりはそうも言ってられなかったですよね…。
はい、もう、じゃ、ちょっと…。
今回はこの辺にさせていただきたいなと思うんですけども…。
いや、素晴らしい作品だと思いますよ。
ほんとに。
なんか、お父さんの事ばっかり書いてしまいましたけど…(爆)
でも、全然それ以外の部分も観る箇所はいっぱいあると思いますしね。
それを全部書いてたら、ほんとにキリがなくなるので(爆)
あと、これは全然DVDで観ても、その魅力が減る事はないと思いますのでね。
なんか、あんまり公開されてる箇所が少ないようなので、
是非是非DVDででも一度、ご覧になってみては如何なものでしょうか。
はい。
…ああ、そういえば、ちょっと今思ったんですが、
評価つけ間違えたかな…って。
うーん、ねぇ。
これはやっぱり、これくらいつけておいても全然問題ないですね。
ね。
じゃ、というわけでございまて、「君のためなら千回でも」。
★8個 ラスト1分で 10個で!!
次はもう、何を観るか分かんないです(爆)
今はもう、このブログを早く書き終えて寝る事しか考えてないです(爆)
はい(爆)
じゃ、また、いつの日か。
お会いできる事を夢見て。
ドリーミン(´・ω・`)ノシ
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